昨年、10月のとある休日。
品川大井町方面に用事ができたので、
以前から気になっていた「ART FACTORY城南島」に立ち寄ってみました。
城南島という場所に初めて行ったのですが、広い広い工業団地でした。
日曜日だったため、人や車の行き来がほとんどなくとても静か。
「ART FACTORY城南島」も四方を工場に囲まれています。
アート作品を鑑賞できるギャラリーの棟と、さまざまなアーティストが作品を制作するスタジオの棟があり
ギャラリーの方を予約し、見学しました。
目的はギャラリー1階の常設展、三島喜美代氏の立体作品です。
三島喜美代さんは1932年大阪府生まれの90歳。
絵画から陶による立体作品制作に移行し
現代社会で生まれる情報やゴミをテーマに作品を作り続けているパワフルな作家です。
存在感がすごい。これを作るには体力と気力がそうとう必要な気がする。
そして、なにやら部屋に誘われる。
古新聞が積み上がった部屋、かと思いきや
これも陶にシルクスクリーンで新聞を転写した作品群。ちょっとした迷路のようでした。
部屋を出た〜 と思ったら
敷き詰められた瓦礫!
ひとつひとつに新聞の一部が転写されています。
100年間の新聞から記事を集めて…気が遠くなる作業ですね。
ひとつひとつに見入ってしまい
一周するのにけっこう時間がかかりました。
空間に閉じ込められた記憶の量というか、内容が濃かったな…
他に客がいなかったせいか(あとから3人家族が一組だけ来ましたが)
すごく落ち着いてじっくりと鑑賞できました。
おそらく何かの工場だったらしい建物で、広々とした空間に気持ちが解き放たれました。
「ART FACTORY城南島は株式会社東横インが社会貢献活動の一環として提供する芸術・文化振興のための施設です。」(HPより)
とのことで、ロフト?部分にも東横インのコレクションしている作品が飾ってありました。
3階は「Japanese Paper “Edo”Installation」という常設展で
浮世絵の歴史が紹介されていました。
この版画の猫、可愛かったのでおもわずカシャっと。
外の行列を見ているらしいんですが、なんの行列だったか…忘れてしまいました。参勤交代?
フロア入り口ではペッパーくんがお出迎え。
一回目が合うと逸らせない。
この建物にはカフェなどはないのですが(たぶん)
屋上は持ち込み飲食可能とのことで
空と海を見ながら、ランチやお茶ができる気持ちよいスペースでした。
羽田発着の飛行機がけっこう頻繁に行き交います。
今回は用事で時間が限られていたので、全部観ることができなかったのですが
他の階のギャラリーや、作家さんの作業風景などを見にまた来たいなあと思える場所でした。
現実逃避にぜひ!ちなみに入場無料です。東横インさん、ふとっぱら!