先日テレビを見ていたら『X年後の関係者たち~あのムーブメントの舞台裏~』という番組で、1980年代後半のバンドブームを振り返る回がありました。
筋肉少女帯の大槻ケンヂ氏始め、色々な方が当時の様子を語る内容で、バンドブームの真っ只中で青春を過ごした自分は、『宝島』『バンドやろうぜ』『イカ天』など懐かしい言葉の数々に、思わず食い付いてしまいました。
む!…そういえば!
押し入れの段ボール箱から発掘したのが
宝島(1987年12月号)
…もう何年も前に神田神保町の雑誌専門古書店で何冊か購入したのですが
引っ越しなどのタイミングで仕舞い込んで、存在を忘れかけていた!
いや〜懐かしい。
宝島はこの当時、ロックバンドやストリートファッションの特集が多く、自分も毎月読んでいました。
特にこの87年12月号は、友達経由の回し読みではなく初めて自分で買った号だったので、古書店で見つけたときには『この表紙!覚えてるゾ!』とお宝発掘気分だったことを覚えています。
やはり思い入れが強い号だったためか
ページをめくるたびに『そうそう!』『これ覚えてる!』のオンパレード。
巻頭から、大好きだったTHE BLUE HEARTS
この『1987年』の5月に「リンダ リンダ」でメジャーデビュー。
当時16歳だった自分は、本屋で(有線放送かな?)かかっていた「リンダ リンダ」を初めて聞いた時に、カミナリに打たれたような衝撃を受け、何かそこから人生が変わってしまったような気がします。
宝島は、埼玉のちょ田舎(ちょっと田舎)高校生だった自分の『バイブル』でした。
ロック、アート、自分の知らなかった世界がどんどん広がって、
とにかく『何かしたくて』たまらなかった。宝島に載るような『何者かになりたくて』たまらなかった。
ついでに『中央線沿線で一人暮らしをしたくて』たまらなかった。
勢いに任せてバイトしてギターを買ったり、バンドを組んだり、雑誌の切り抜き等でコラージュ作品を作ってみたり…
今思い返すと恥ずかしいことも沢山やりました。
学生ズボンを超スリムに改造して、安全靴にブーツインして登校してたりとか…
最終的に自分のバンドは、コピーバンド程度なのに『音楽性の違い』とやらで1年くらいで解散してしまったのですが、バンドスコア(バンド用の楽譜)を全曲・人数分コピーしたり、スタジオを借りて練習したり、文化祭のステージで演奏した時のあの楽しさは、今でも『宝物』だと思っています。
宝島には音楽だけではなく、美術系でも憧れる人が沢山載っていて
しりあがり寿さんや、みうらじゅんさんのような人になりたいと思っていたなぁ…
しりあがり寿『お猿のロッカー孫悟空』
そうそう、宝島といえば、読者投稿コーナーの『VOW』も名物でしたね!
『VOW』を読むために宝島を買っていた友達もいたくらい。
面白い看板・誤植記事やコラムなど、毎月楽しませてもらいました。
※VOWは放送禁止用語や下ネタが多く、当たり障りのないページしか載せられません!
人から見れば単なる古雑誌かもしれませんが、自分にとってはまさに『宝の島』。
どのページもキラキラと輝いているように見えました。
こんど他の号も探してみようかな…?