NetflixでBlack Mirror(ブラック・ミラー)の
シーズン7の配信が始まりましたね!
以前のブログでも
ご紹介しましたが、
Black MirrorはNetflixで配信中の
ダークな世界観が特徴のSFドラマです。
「海外版 世にも奇妙な物語」と言うと
なんとなくわかりやすいかもしれません。
ディストピアとか心理サスペンスとか
そういうキーワードの作品が好きな方は
好きだと思います。
くわしくは以前シーズン6が配信された時にも
私がブログに書かせてもらったので
よろしければ以前のブログをご覧ください。
シーズン7は全部で5話。すべて1話完結です。
今シーズンもおもしろいお話がいっぱいでしたが
語り出したらキリがないので
完全に私の主観のみで、シーズン7から
特におすすめエピソードを2つご紹介したいと思います。
ネタバレを含みますが
結末は書かないことにします。
…
第1話「普通の人々」
Loading six all-new realities. BLACK MIRROR Season 7 premieres April 10. pic.twitter.com/MLhYjwltth
— Netflix (@netflix) March 31, 2025
教師である妻が深刻な病を患っていることを知った夫。
最愛の妻の命をつなぎとめるためハイテクシステムの利用を決めるが、
その裏には思わぬ代償が隠されていた。
出典:Netflix
脳腫瘍で命の危機に瀕している妻。
「手術をしても意識は戻らないかも」
と聞かされた夫は
あるテック企業にすすめられるがまま
最先端医療サービスを利用することに決めます。
そのサービスとは、
脳から妻の記憶と人格を取り出し
クラウドに保存することで
元の体に元の人格で復帰させるというもの。
スタートアップのサービスということで
手術代は無料にしてくれるようですが、
月額500ドル(だいたい7万円ぐらい)の
利用料がかかり、しかもサービスを解約することは
脳死を意味することになってしまう…
というお話です。
はじめは「月500ドルで妻が助かるなら」と
契約を決めた夫でしたが、
プランによって行動範囲に制限があったり
ある時には“料金の見直し”という名の値上げがあったり。
さらには、自分の意思とは関係なく
広告を喋るようになってしまったり…。
サブスクに依存せざるを得ない現代人を
風刺するようなストーリーですが、
それをサブスク代表格の
Netflix自身がやっちゃうっていうのが
皮肉が効いていますよね。
しかも値上げや広告付きプランについては、
まさにやっていることがNetflixそのものですし。
自分の意思とは関係なく
会話中に広告を喋っちゃうって
考えてみたらすごい嫌ですね。
サービス提供元は
「目の前の人の属性や会話の内容によって
最適な広告が流れるんです!
すごいでしょ(^▽^)」
って感じなんですが、
これがなんだか近年のインターネットの
行き過ぎたターゲティング広告の
末路を見ているようでゾッとしました。
ラストは正直想像していた通りの
最悪の事態でありながらも
ちょっと感動させてくるところもあり
Black mirrorの入門編として
おすすめしたいエピソードでした。
おもしろ度:★★★★⭐︎
感動度:★★★⭐︎⭐︎
やるせない度:★★★★★
…
第2話「ベット・ノワール」
Bête Noire (2025) pic.twitter.com/XxOPzMmnJS
— Black Mirror (@blackmirror) April 22, 2025
職場に昔の知り合いが入社してきたことで、落ち着かない気持ちになる若い女性。しかも彼女に違和感を抱いているのは、なぜか自分だけのようで…。
出典:Netflix
思い違いって怖いですよね。
特に自分がずーっと信じていたものが、
間違っていたと知ったときの衝撃たるや。
突然ですが、
ここで簡単な例題があります。
みなさん、ピカチュウの尻尾を思い浮かべてみてください。
どんな色ですか?
そう言われて
全体的に黄色で
先端だけ黒くなっている尻尾を
思い浮かべた方、
いらっしゃいませんか?
でも実際のピカチュウの尻尾は
根元が茶色っぽく描かれることはあっても
基本的には黄色一色。
先端は黒くありません。
(うそ!?と思った方は
ぜひ画像検索してみてください)
歴代のポケモンのゲームを
ほぼ全作やっている私は
さすがに引っかかりませんでしたが、
「ピカチュウの尻尾の先端は
黒いはずだ!」と思い込んでいる方は
意外にもたくさんいるようで、
ネットではこういうのを
マンデラ効果と呼ぶそうです。
語源は、南アフリカの元大統領
ネルソン・マンデラ氏が
獄中死したという間違った記憶を
なぜか世界中の多くの人が
共有しているという事象から来たものらしく
(実際は2013年に自宅で亡くなっていて、
獄中死はしていない)
このピカチュウの尻尾も
その代表例なのだとか。
ネットでは、ピカチュウの
正解の画像を見せられてもなお
「いや、絶対にどこかで
しっぽの先端が黒いピカチュウを
見たことがある!」
と主張している人が何人もいて、
人間って一度思い込んだことからは
なかなか抜け出せないんだなと思いました。
話がそれましたが、
この「ベット・ノワール」は
そんなマンデラ効果を
引き起こさせるお話です。
自分が疑いようもなく
「Aだ」と思っていたものが
事実はことごとくBだったとしたならば。
Aだったはずだ!と主張すればするほど
周りからは奇妙な人に見られて
孤立していく主人公。
それもこれも、
職場に昔の知り合いが
入社してきてからだ…。
というストーリです。
このエピソードのなかで
主人公と周りの人が
ファストフードチェーンの名前の綴りを
AかBかで言い争う場面があるのですが
実はこの部分だけ、
微妙に違う2つの映像が用意されていて
ランダムにどちらかの映像が
流れているそう(!?)
つまり、初回視聴時はAだったはずが、
2回目に観た時はBになっていることも
ありえるということで。
そこまでするのか!!!
(というか、そんなことできるんだ!)
と、驚きました。
視聴者の認知まで歪ませようとしてくる
Black mirror、おそるべし。
私のような心理サスペンス物が好きな方に
おすすめのエピソードでした。
おもしろ度:★★★★★
感動度:⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎
ヒトコワ度:★★★★★
…
以上、今回のBlack mirrorシーズン7で
特に私が好きだった2話をご紹介しました。
今シーズンは特におもしろい話が
多かったなと思います。
今回ご紹介しませんでしたが、
第4話「おもちゃの一種」というエピソードに
出てくるゲームアプリを
実際にダウンロードして
スマホで遊ぶことができたり
Black mirrorも、やることの
スケールがどんどん大きくなっています。
さすがNetflixですね。
1話完結なので、
いきなりシーズン7から見始めても
大丈夫です。
Netflixを契約されている方は
ぜひ観てみてください。
あ、ちなみに基本的に
後味は全部悪いですので
あしからず!