先日のGWは、岩手県の実家に久々の帰省をしました。
3泊4日のうち、予定の無い日が丸一日できたので
九州出身の主人にどこか行きたいところはあるか?
と聞いてみたところ「岩手山を見たい」という答え。
それを聞いた我が父の
「んだら、焼走りさ行ってきたらば?車貸すがら、行ってこや」
という言葉に甘えて家族3人で行ってみることに。
実家近くの水沢ICから東北自動車道に入りひたすら北へ北へ。
途中、菊池雄星や大谷翔平を輩出した花巻東高校のそばを通ったりして
「へえ〜、ここが花巻東かあ〜」なんて言いつつ盛岡を過ぎ、西根ICを降りました。
「道の駅にしね」に立ち寄りお昼をとり、岩手のキャラクター「わんこ兄弟」と記念写真。
向こうに見えるのが、岩手山です。
岩手山は「南部片富士」と呼ばれ(片側が富士山のようになだらかなシルエットのため)
岩手県民の心の拠り所?となっております。
さて、そこから車で約10分ほどで焼走り溶岩流散策路の入り口へ到着。
岩手に生まれ、20代の半ばまで過ごしたにもかかわらず
半世紀過ぎて初めて知った「焼走り」。
(父は「やぎばしり」と言っていましたが正しい読みは「やけはしり」らしいです)
そんな私の目にとても強烈な景色が飛び込んできました。
あたり一面、真っ黒。
岩手山は歴史上過去5回ほど噴火しており、
これは1732年に噴火したときのもので、
噴出口から末端までの長さが3km、幅が1.5kmの規模です。
黒く固まった熔岩が岩手山北東の山腹に積み重なり、
この一帯は未だに植物が育ちにくくなっています。
岩手県観光ポータルサイト「いわての旅」より
「ぺんぺん草も生えない」そんな言葉が頭をよぎる。
どこまでも広がる黒い溶岩石が醸し出す“土地の焼き尽くし感”が半端ない。
別府の地獄より、雲仙の地獄より、地獄っぽい。
(温泉じゃないですけども)
一応、散策用に道が作ってあるんですが
ごろごろして歩きにくいことと言ったら!
こんな悪路が1kmも続くのです。
スニーカーのソールがボロボロになりました。
お気に入りの靴を履いていくところではなさそうです。
でも、この超異世界感がなんともいえない不思議な非日常を味わわせてくれます。
私の後ろを歩いていた小学校中学年くらいの娘とお父さんの2人。
娘がお父さんに向かい、道中に何度も
「ねえパパ、また岩手に来たらここに来よう?」
「パパ、またここ来たい」「パパ、面白いねえ」
と呼びかけていました。
今ここを歩いているのに、また来たくなってるって…そうとうな気に入り様だな!
しかし、パパは「そうだねえ」と生返事。
パパはなんだか体力的にしんどそうでした。
これが熱々の流れたてだったときを想像すると恐ろしや。
散策路が終わったところに宮沢賢治の詩の碑がありました。
賢治もこれを見たのか〜
最後に展望台からの眺めを。
裾野の黒い部分が溶岩が流れた跡らしいです。
ここらへんは、
焼走り付近を登れる登山ルートがあったり、
キャンプ場があったり
アウトドアをいろいろ楽しめそうです。
岩手にお越しの際の観光にぜひおすすめです。