
2026年が始まったばかりの1月4日。
歌舞伎座へ「新春大歌舞伎」を観に行ってまいりました。

初春のめでたさを感じる装飾がそこかしこに!


今回私がチケットをとったのは「夜の部」です。
昼の部も夜の部もお正月ならではの華やかで派手な演目ばかりなのでどちらにするかすごく悩みました。

が、このめでたき華やかな雰囲気の中に、1月のとしては異色の演目が混じっていまして。
それは、夜の部の最後に演じられる
映画「国宝」の「曽根崎心中」の作者近松門左衛門による実話を元にした人形浄瑠璃の話です。
いままで観たことがなく、「主役の男と女が油屋の店先で油まみれになって殺し合う」という物騒な内容らしいという認識しかありませんでした。
昨年末から松本幸四郎にハマっている私としては幸四郎の色悪(歌舞伎における色男の悪人役)をぜひ観てみたく夜の部を観ることに決めたのでした。

今回は主人公の悪い男(与兵衛)を松本幸四郎と中村隼人のWキャストで演じるらしく、チケットをとるときはまだ4日がどちらなのかわかりませんでしたが、あとから松本幸四郎の回とわかりラッキー!
さて、楽しみすぎるあまり開演16時15分の1時間半前に歌舞伎座についてしまい
まずは幕間に食べるお弁当を物色しに地下の木挽町広場へ。

これはお弁当屋さんの店先に置いてあった江戸の幕内弁当の模型です。
これが再現された弁当はないのかな?と思ったのですが無かったです。
木挽町広場も人でごったがえしてきたので
ちょっと横通路に入ったら「歌舞伎座ギャラリー回廊はこちら」の看板が。
そこで、その指示に従いエレベーターを昇ってみるとなんと歌舞伎座の屋根の上でした!


屋上に庭園があったとは!

屋根が下に見える!
ここはチケット無しでも入ることができるエリアなので
銀座の喧騒を離れた穴場的スポットなのでは!?
さて、時間もきたので会場に入ります。

エントランスもお正月仕様です。
いよいよ開演!
「女暫(おんなしばらく)」では中村七之助の美しさと愛らしさを堪能し
「鬼次拍子舞」では尾上松緑と中村萬壽とのあでやかな駆け引きの舞にうっとり。
30分ほどの幕間にゆったりお弁当をいただき
さあ、「女殺油地獄」へ!
いや〜
観る前は男女の痴情のもつれによる殺人の話かと思っていたら
主役の与兵衛(松本幸四郎)が金欲しさになんの罪もない油屋の主人の妻お吉(坂東新悟)をなぶり殺すという内容で、ひたすらお吉がかわいそうで救いのない話でした。
夜、真っ暗な油屋の店先で与兵衛から油を譲ってくれと頼まれたお吉が、樽から油を器に移している背後から与兵衛が小刀で切り付けます。
行燈の火が消え、真っ暗な中手探りで逃げ惑うお吉、追う与兵衛。
樽が倒れたらしく、どぼどぼと油の流れる音がしますが舞台が暗く、細部がわかりません。
二人が倒れるたびに油の飛沫が舞うのが見えるだけ。
やがてトドメを刺され、息絶えるお吉。
一心不乱に金庫から金をかき集め、花道を逃げていく与兵衛。
そこで幕となりました。
クズだ…こいつクズすぎる…
正月からどんでもないものを観てしまった。
というかなぜ、新春大歌舞伎にこれなのさ!?
いくら幸四郎でも(まあ、色気たっぷりでかっこよかったですが)なんかモヤモヤする話でした。
そんなズーンとした思いで歌舞伎座を出たらとっぷり夜もふけていました。
まだ外は明るかった16時15分に始まり、出た時は20時半を超えていたように思います。
そういえば「女殺油地獄」を観ている時はお尻が痛かった!

昨年末から幸四郎にはまったきっかけが
12月のシネマ歌舞伎「阿弖流為〈アテルイ〉」です
特設サイト
https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/1779/
1月のシネマ歌舞伎 「朧の森に住む鬼」も観に行きました。
特設サイト↓
https://www.shochiku.co.jp/cinemakabuki/lineup/2851/

こちら2作品は劇団☆新感線の演出家と脚本家とタッグを組んだ古典歌舞伎とは一味も二味も違う、めくるめくエンターテインメントに仕上がっており、
「朧の森に住む鬼」の方は、主人公がダブルキャストで幸四郎版は先週終了し、今は尾上松也版が上映されています。舞台を映画館で観るわけですが、もう途中から訳がわからないほどにのめり込めます。
映画料金で、歌舞伎公演を観れると思えば、ものすごいお得でもあります。
松也版も観に行かなくては!
今年も忙しくなりそうです!