発車オーライ!バス観光

2024-09-13

夏休みを利用して、今まで何度かお世話になった「はとバス」のバスツアーに夫と参加してきました。

通常タイプのバスに加え、貴賓席の旅というビジネスクラスのようなゆったりとしたバスに乗った事もあり、今回も変わったバスに乗りたいと思って2階建ての「アストロメガ」に乗れる東京観光のバスツアーを予約しました。

ベルギーの「Van Hool(バンホール)」社、スウェーデンの「SCANIA(スカニア)」社の3社で共同開発を行い、日本の規格に適合するバスを作ったそう。
後ろにしっかり3社のロゴが入ってますね。

1階は運転席と荷物、車椅子席があり、階段を登って2階席に案内されます。車窓がかなり高く、高速に乗っていても見晴らしが良くて驚きました。
2階は前に運転席がないため、運良く1番前の席になったらさらに見晴らしが良さそうです。
その日は平日でしたが48席すべて満席で、女性客が多めで車内は常にワイワイと賑わっていました。

東京駅を出発して皇居前に到着、二重橋や楠木正成像の説明を受けます。
楠木正成像は東京藝術大学美術学部の前身である東京美術学校に依頼され、教員である高村光雲などの手によって制作されたそう。

この公園奥に皇居があり、入口との間にこの像があります。
この顔が見える方は実は「裏」で、公園入口側に背を向けてそちらを「表」としているそうですが、これは楠木正成が鎌倉時代に後醍醐天皇に寄り添いサポートし続けた事が理由で、入口側に顔を向けると天皇(皇居)に背中を向ける事になるため、という事だそう。

トイレ休憩も挟みつつ、移動中はガイドさんが絶えず風景の説明をしてくれるので飽きません。
皇居ランは銀座のホステスが最初に始めた事や、東京タワーは7年に一度手で塗り直しており北野武さんのお父さんもその事業に携わっていた事や、名前は公募で「昭和塔」でほぼ決まっていたのに審査委員長である徳川夢声という方が推挙してひっくり返ってしまった話など。「へぇ〜!」と思わず声が出てしまう話ばかり。
建物が通り過ぎてしまう手前で面白話が始まるので、「どれどれ?」と全員が車窓に釘付け。日差しが強くても窓のカーテンを閉めたいという人は1人もいませんでした。
東京観光って見た事あるものばかりだし、最初はちょっとどうかなと迷いましたが知らない話ばかりであなどっていました。面白い!

そうこうしている間に千葉に入り、チーバくんやディズニーランドの話を聞いているうちにヒルトン東京ベイのランチビュッフェ会場に到着。

チーズをその場で削って作ってくれるチーズリゾットが、バケツ一杯食べられるくらい美味しかったです。最近暑くてぐったりした日々でしたが、やっぱり美味しい物は元気が出ますね。

最後に、出ました浅草!
いつ行っても観光客が多く、特に外国人向けのツアー用の旗を持った方が大声で何か叫んでいるのをよく見かけました。

本堂近くでガイドさんより「ここのおみくじは凶が1/3入っているので運試ししてみてくださいね」との事、早速やってみました。

はい、凶です(一緒に行った夫は吉でした)。
凶が出てしまったら結んで帰り、それ以外だったら持ち帰るのがいいとの事で結びました。

って、他に誰も結んでないんかい!!!
というツッコミをしたいくらい、このルール?はよく知られていない様子です(私も初めて知りました)。

自由散策できる時間では、こういった観光マップをいただけるので下調べせずとも気軽に回れるのがいいですね。
昔参加した際は白黒コピーだった気がしますが、かなり分かりやすく改訂されており(そういうツアーもあるかもしれませんが)中にクーポンも付いていました。

そのクーポンを利用し、雷一茶というお店で濃い抹茶のシュークリームを無料でいただいて店内の涼しい風にあたりながらベンチで休憩させてもらいました。

またまたガイドさんより、お土産は仲見世通りの「浅草満願堂の芋きん(賞味期限当日限り)」か「三鳩堂の人形焼」がおすすめとの事で、もうすっかりガイドさんの虜になってしまっていたためすぐ人形焼を社内へのお土産に購入しました。

その際何個入りを買おうか迷ってたら「1つ食べてみて!」と1個100円の出来立てをくれちゃう気前の良さに驚きました。人形焼は生地も中身もお店によって全く違うと店主の方が言っていたので、人形焼だけ食べ比べしながら歩くのも楽しいかもしれませんね。
てっきり老舗のお店なのかと思ったら2002年に出来たお店のようで、元々は高級バッグ店だったという記事を見付けました。興味のある方ぜひ。

仲見世通りはもちろん、そこから外れた通りにも夏祭りの出店ような雰囲気で活気があり、この西参道には金魚すくいや射的ができるお店もありました。
近くには花やしきもあるし、なるほどいつでも人気がある訳ですね。

そんなこんなであっという間の5時間が過ぎ、東京駅へ向かいます。
「東京駅の横幅は335mで、東京タワー333mを横に倒した大きさです」といった話を聞いていたら、ガイドさんより締めの挨拶が。途端に拍手が上がり、さらに一曲お聞きください、と「東京のバスガール」という昭和32年の歌を歌い出すガイドさん。車内の人たちも手拍子と共に口々に歌い出します。
最後バスを降りる時には「ありがとう!とっても楽しかった!」と熱い感想をもらっていました。私もガイドさんのプロ根性をしっかりと見届け、こうありたいなと思いました。

この日は流石に暑かったので断念しましたが、2階建てオープンバスにも乗ってみたいですね。
まだまだ熱い日が続きますが、涼しい車内での観光もいいもんですね。発車オーライ!