4月から、TBSラジオで
「朗読・斎藤工 深夜特急 オン・ザ・ロード」が始まりました。
「深夜特急」は
沢木耕太郎が1970年代に
香港からロンドンまで
旅した内容が綴られた紀行本であり
80年代に刊行された
大ベストセラーであります。
90年代ごろ、まわりには
この本の影響でアジアに旅に出た先輩、
友人の知人、そんな人たちの話が
いっぱい転がっていました。
主に若い男性(大学生?)が多かったような。
同時にアジアやインドのブームがあり
「インドに行ったら、人生が変わるらしい」
「友達のお兄ちゃんがインドに行って帰ってこないらしい」
そんな話もよく聞きました。
大沢たかお主演でドラマにもなったような。
私はそのころあまりテレビを見ていなかったので
記憶がないのですが。
ただ、あまりにも
「若人よ、旅に出よう」のバイブルとして
信望者が多かったので
本は読んだような気がするんです。
でも、図書館で借りたのか
古本に売ったのか、
実家に戻したのか、
家の本棚に見つからず。
内容はあんまり覚えていないのですが
平野甲賀が手がけた装丁がカッコよくて
それだけでも揃えたくなる本です。
(持ってないけど)
で、出てきたのが
同時期にこれもまた人気があった
写真家藤原新也の写真集「全東洋街道」でした。
藤原新也は「メメント・モリ」で有名ですね。
独特な彩度の写真と言葉で
これまた多くの若者の心を
揺さぶったに違いない。
私も若干揺さぶられました。
分厚いんです。
ちょっと壊れかけている。
なんか、深夜特急とかぶるところがあるように思う。
そこで、「朗読・斎藤工 深夜特急 オン・ザ・ロード」を最初から聴いているわけですが。
いい!
なんで今深夜特急なのか、わからないですけれども
いいですよ。
舞台は70年代で相当前の話です。
香港がまだ返還されてないころのことが語られているので
もう、現地も人も変わってしまっているとおもうのですが
ぜんぜん古さを感じさせないのは
斎藤工の声のせい?
そう、この人の声がまた
やわらかで、優しくて、
沁みるんですわ〜
この朗読を聴くのが毎日の癒しの時間になっており
現在は「香港・マカオ編」で
これからまだまだ続くんだろうなと思うと
しみじみ幸せであります。
本もいいけれど
朗読はまた一味違った
世界の広がりがあります。
月曜日から金曜日まで
23:30の深夜から始まる約20分の旅。
いかがでしょうか?