早いもので、今年も師走。
年末おなじみの
日経MJのヒット商品番付が
発表される頃なので
私的2024ヒット番付も
勝手にここで発表させていただきます。
ドドン!
今年1月から
NHK「おとなの人形劇」の枠で放映が始まり
10月で最終話を迎えた超大作人形劇です。
もとは1993年から1995年まで
全57回が断続的に放送された作品で
これまで何度か再放送されてきたもよう。
コロナ禍のときも放映していましたが
気が付いたのが途中の回だったため
今年あらためて最初から観てみたのですが
これが面白いのなんのって!!
川本喜八郎が作り上げる
人形のビジュアルがものすごく美しく
思わずムック本を買ってしまいました。
10月の最終話のあと
平家物語ロスに陥り
平家物語と人形たちを求める日々、
とうとう渋谷ヒカリエの8Fにある
川本喜八郎人形ギャラリーに行ってまいりました。
これは誰だったっけ?
このギャラリーはあまり広くなく
川本喜八郎が手がけた劇中に登場する一部の人形が
期間ごとにテーマ別に展示されているようです。
なんたってすごい量の人形なので
たとえ展示会場が広くとも全部飾るのは無理かと。
長野県飯田市に川本喜八郎人形美術館があるそうなので
そちらにもっと多くの人形が展示されているかと。
そっちにも行きたい!
主要人物、例えば平清盛など
青年期、壮年期、出家後、と3体分もつくられており
平家だけでこの登場人物の数。
これに、公家の方々、源氏の方々、
僧侶たち、平民たちなど
膨大な人形が登場するのです。
声は風間杜夫、紺野美沙子、石橋蓮司、
森本レオなど豪華俳優陣が1人何役もこなしており
特に森本レオの担当数が多かった印象。
平清盛と建礼門院徳子の父娘。
驕れる平清盛に、唯一進言できる嫡男重盛。
しかし、清盛より先に病死してしまう。
重盛の息子、維盛(これもり)。
イケメン
清盛の五男、重衡。
これまたイケメン
二位の尼と安徳天皇。
源氏に追い詰められ
船の上から二位の尼が幼い安徳天皇の手を引き
「波の下にも都があります」と入水。
涙を禁じ得ない。
下は平宗盛、清盛の三男。
平家最後の総大将。
頼りない人物として描かれ
源氏に追い詰められつつある時の
軍事会議?内で
宗盛の頼りなさをふがいなく思った
二位の尼(宗盛の母)に
「おまえさまは本当は取り替え子じゃ!」
(清盛の本当の子ではない)と言われ
「そんなこと今更言われても!」とキレる。
確かに、今言わなくてもなあ、と私も思った。
源頼朝と北条政子。
政子はなんとなく
「鎌倉殿の13人」で
政子を演じた小池栄子に
似ている気がしました。
しかし、この展示には
私が推しに推していた
登場人物2人がいないのです!
その名も
「後白河法皇」と
「源義経」。
後白河法皇は、
朝廷(というか自分)を守るため
平家と源氏をあやつり
争いごとをおこさせる
なかなか強かな人物。
でも、ふてぶてしいなかにも品があり
いやらしくない色気がある
人形の造形がまあ、見事で。
出てくるたびにうっとり…
源義経は、
慕っている兄、源頼朝に
無下にされながらも
ひたむきに源氏のためを思って戦う
薄幸の美少年。
「平家物語」とはいうけれど
後半の主役は義経なのでは?
と思うほど重要人物。
兄の頼朝は義経の力量に嫉妬して
不遇するやなやつ的な
描かれ方をしています。
しかし、この人形劇平家物語の原作である
吉川英治の「新・平家物語」が
源義経に肩入れした内容になっているのかもしれず
本当のところはどうなんでしょうね。
さほど美少年でもなく、
自分勝手で人望もなかったらしい
という噂もありますし。
この人形劇の義経は
本当に本当に美しいですよ。
あと、強烈なのが
木曽義仲とその女たち。
義仲はたいそうにワイルドな美男子だったらしく
まわりの女たちが吸い寄せられ、
義仲も手をつけちゃうもんだから
「義仲さまは私のものよ!」という
女の戦いが繰り広げられます。
そんな争いを尻目に
公家の娘、冬姫を好きになり
結婚してしまう義仲。
そのシーンを一緒に見ていた
私と家族は一斉にブーイング。
「おいおいおい!」が皆の口をついて出ました。
あれやこれはありましたが
平家は滅亡、義経も平泉で自害。
祇園精舍の鐘の声、諸行無常の響きあり。
娑羅双樹の花の色、盛者必衰の理をあらはす。
驕れる人も久しからず、ただ春の夜の夢のごとし。
猛き者もつひにはほろびぬ、ひとへに風の前の塵に同じ。
まさに、まさにこれでした。
そして今現在これからも
この名文章のとおりなのだろうと。
しみじみと思わされるのでした。
さて、川本喜八郎の人形劇で
もうひとつ有名なのが
「三国志」
もうムック本も用意してあります。
来年「おとなの人形劇」で再放送されないかな?
(現在は「プリンプリン物語」を放映中)
そしたら、来年の番付の東の横綱は「三国志」できまりかと思われます。
ちなみに私的2024ヒット番付
西の横綱は
ドドン!
ドラマ「三体」(テンセント版)
公式ページはこちら
これもよかった(涙)
推しキャラの
史強(シー・チアン)が最高すぎる!
配信で観たので一気に見終わってしまい
サントラを聴き続けることで
三体ロスをしのぎました。
それでは少し早いですが
皆様よいお年をお迎えください。