知識がなくほとんどスポーツ観戦をしない私ですが、10年程前から箱根駅伝だけは毎年かかさず見ています。大会ルールがちょっと複雑で、理解してからは楽しく見れるようになりました。
箱根駅伝とは、東京(大手町)~箱根(芦ノ湖)間を往路5区間、復路5区間の合計10区間で競う、学生長距離界最長の駅伝競走です。
1月2日朝8時にスタートして5区箱根でゴールテープが切られて一旦優勝校を決め、3日また朝8時に6区をスタートして〜10区東京でゴール。往路・復路ともに優勝すると「総合優勝」となります。
1人大体20km走るので、ハーフマラソンを10人で繋いでいくイメージですね。
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1区は首位集団にいかに張り付けるか、2区はレースの流れを決めるため勝負勘のあるエースが選ばれ、5区は山登り・6区は山下りで過酷な道を進むなど、それぞれにドラマが生まれます。
1〜10位でゴールするとシード権が得られ、翌年も出場できる権利が獲得できます。11位以降は10月に行われる予選会を通過しないと翌年出場できないため、この「10位争い」も復路の見どころだったりします。
予選会を通過しなかった記録上位者で構成された「関東学生連合チーム」もあり、シード権獲得10校+予選会通過10校+関東学生連合チームの全21チームでしのぎを削ります。
さらに今回は100回を記念して地方の学校も予選会に参加でき、予選会通過校が10→13校に拡大されました。
関東以外から11校参加して初出場校が出るんじゃないかと期待されましたが、その壁は厚く関東校で13校になったようです。
箱根駅伝がややこしいのは「首位チームからある程度離されると襷(たすき)が繋がらない」というルールで、時間に間に合わないと「繰り上げ襷」という白とオレンジストライプの襷をつけて走ります。全員の到着を待たないんですね。
1位から10分以上離されてしまったチームで復路は一斉スタートになり、ゴールした順位ではなくタイムで順位が決まるため見た目の順位と実際の順位が違う、なんて事になります。
私は物心ついた時からお正月は実家のテレビで駅伝が流れており、青学の女子短大卒(家政学科)の母が毎年青学を応援しています。
ちゃんと見始めた10年前の優勝校といえば東洋・駒沢・日体大・早稲田などで、青学はシード権を取れるか取れないかのギリギリライン。母に薦められて同じ青学の女子短大(芸術学科)を卒業した私も、なんとなくの流れで見始めました。
広告やグッズが襷を模しており、一時期話題になりました。ユニフォーム柄のノートも可愛いですよね。
私が応援に加わった事で母がヒートアップし、当日箱根に行こう!と言い出し、全く興味のない兄を連れて第90回〜93回あたりは箱根まで応援しに行きました。
そのゴールデンルートをぜひ紹介させてください。
1月2日の朝に選手が出発したのを家で見届けたらロマンスカーに乗り、日本テレビの特設サイトで選手が今どこにいるのかリアルタイムでチェック。地図に表示されるため、移動中も順位が確認が出来ます。
昼に箱根湯本駅に到着、ちょうど選手が続々と通り過ぎる頃で、駅前は駅伝の熱気で溢れかえっています。
人が多くてまともに見れないため、駅前を通りすぎて行きつけの画廊喫茶ユトリロで腹ごしらえしながら店内のテレビで観戦します。
(フランスの画家・ユトリロの絵画が飾られる素敵な喫茶店です。お近くに行かれた際はぜひ!)
その後軽く観光して往路の優勝校を確認しながら、ホテル小涌園へ向かいます。このホテルの目の前に6区を走る選手が通り過ぎるため、テレビ局の方や駅伝ファンが多く宿泊します。
※2018年1月で閉業しましたが、建て替えを行ない今年7月に再オープンしたようです。
近くに有名な温泉・スパ施設のユネッサンがあり、お風呂にゆっくりつかって戦前の準備をします。
で、翌朝3日は6時起き!ホテルの従業員の方が玄関で応援旗を配っているため、それをもらってから場所取りをします。
外は0℃で本当に寒く、特に座る場所もないため8時のスタートまで立って待ち続けます。
いよいよ選手がやって来たら、聞こえてるかどうか分からないけど旗を振ってとにかく叫びます。こんなに寒い中、半袖に薄い袖を付けただけのシャツと短パンを着て時速20kmの速さで走っているらしく、その凄すぎる姿が圧巻。
テレビで見る分には推しの学校だけ応援しがちですが、現地まで行くと全チーム応援してしまいます。
全選手が通り過ぎたら、ふぅ〜やれやれとホテルに戻って朝食を食べチェックアウト。
その後は彫刻の森美術館に行って帰るのがお決まりのルートです。母が彫刻家の佐藤忠良さんが大好きで、必ずその作品を見つつ、ゆったり過ごして帰路に着きます。
幸い青学が初優勝した第91回(2015年)も現地に行けたため、協賛しているサッポロビールで祝杯をあげました。
ゴールしてからもお楽しみがあり、それが1月15日に日本テレビで放映される「もうひとつの箱根駅伝」。
舞台裏のドキュメンタリーを1時間じっくり見れるのですが、これがまた面白い!
4年目にして初出場の選手を沿道で両親が泣きながら応援していたり、6区の山下り後に足の血豆が潰れながらもやりきった姿があったり。何よりこれを10日ちょっとで編集しているのに驚きです。
青学が初優勝した年は1時間丸々青学特集で、録画して何度も見ました。
青山学院校友会から届く冊子に特集記事が載っており、さあいよいよ始まるなと胸が躍ります。
結婚してから家族で旅行に行くことがなくなって今はもう箱根には行っていませんが、子供が大きくなったらまた寒い中応援しに行きたいですね。