見えないものを見せてもらう

2021-04-23

先日、東京都現代美術館で開催されている
「ライゾマティクス_マルティプレックス」展
に行ってきました。
美術館HPはこちら→

前の日に予約優先チケットを購入しようとしたところ11時〜12時の入場しか空きがなく、その時間帯に行くことに。

ライゾマティクス。
パフュームのステージ演出や、
リオオリンピック閉会式の東京五輪プレゼンテーションなどで世界的に名が知らているクリエイティブ集団です。

彼らのアートワークがほぼ映像的なものなのですがモニターに映し出されたものは撮影不可でしたので、今回のメイン展示ともいえる2作品を私のつたないイラストでレポさせていただきます。

↑こちらはパフュームのステージ映像などでもおなじみな、これぞライゾマティクスという印象のインスタレーションでした。
脳から身体に一瞬で走る信号のような、体内の細胞の活動のような、または宇宙?
とにかく「感情」じゃなく「感覚」なのです。
見えない「感覚」を見せられている、そんな感じ?(誰に聞いている?)


↑これがまたよかった。なんだかわからないけどかっこいい。
この「かっこいい」という感覚、どこからくるんでしょうか?なんなんでしょうか?
もう、ずっと見てられる。なんなら、今日ここに泊まってもいい。
私のイラストだと、簡単そうな装置に見えますが動くボールに光を当てる、同時に音をあてる、それが大変な技術らしい。そんな凄さのもろもろが全然伝えられないのが残念です。

そのほか、今までの映像作品で使われてきたデバイスなどの資料、過去の映像作品などが展示された部屋があり、じっくり見たかったんですがスペースが狭いうえに人が増えてきて、美術館スタッフに「止まらずに先に進んでください」と何度も促されるので、全部を観ることを諦めました。


作品のたびに基盤からつくるとのことで、基盤ひとつひとつにライゾマティクスやパフュームのロゴが印刷され、それだけでも飾っておきたい気になりました。

私はデジタルに疎いので、
「この装置はこのような目的でこのように作用し、このような結果を出す」
という説明を読んで理解するのに時間がかかったのですが(または理解できないか)
一緒に行った夫はそういうのが好きなこともあり「なるほど、ふんふん」と理解していたり、
モニターにだーっと表示されたログを見て
「そういうことか」とうなずいたりしてるので
「こちとら、なんもわからねえ!ちくちょー」って気になり、
そこらへんのデジタル事情に明るい人だと
もっと楽しめたんじゃないかなと思ったり。

あと、夫いわく「トライ&エラー」的な映像がとても面白かったと。
私はそれを見ていなくて、これまた「ちくしょー!」と。
ただ、ライゾマ代表の真鍋さんの
欲しいのは偶然の成功ではなく、失敗の原因
という画面だけは見ていて、妙に心に残っておりまして。
NHK日曜美術館のライゾマ特集にて石橋さんが
「自分のやっていることがアートだと思ったことはない。ひたすら地道に実験と作業を繰り返している」というようなことを話されていたのを思い出しました。
あの、神業的な「感覚」の表現は膨大なトライ&エラーの賜物なのだと感じた次第です。

ちなみに以前のアジデザインブログで
U子さんが紹介したこの動画もありましたよ。
→スムーズさへのこだわり(2019年2月5日)

会場を出ると、入場待ちの人の列ができていました。
この日は予約券の他に当日券の入場もあったようなのですがゴールデンウィークは完全予約制のようなので、人数制限もあり密の不安もなくゆったり鑑賞できるのではないでしょうか?

追記(2021.4.25)
上記を23日にアップ後、25日より東京都は緊急事態宣言期間に入り
東京都現代美術館は(他の都下美術館も同様)5月11日まで臨時休館になったもようです。
オンライン会場はPCから入れるようなのでご興味ある方は、こちらからどうぞ
→ライゾマティクス_マルティプレックス
(※このサイトはPCに最適化されています。PCブラウザからご覧ください。とのことです)