オタマトーンとジーンとデトロイト・ロック・シティと

2021-01-29

今回のお話はとりとめもないので、三章にわけさせていただきます。

第一章:そういえば、持っていたオタマトーン
先日、スペイン版「ゴット・タレント」(世界各国で有名なオーディション番組)にて
明和電機の「オタマトーン」を使い、
オペラ「誰も寝てはならぬ」を演奏した男性が
準決勝へ勝ち進んだ、というニュースを見ました。
なんでもそのシーンを和訳してくれているYouTube動画があるというので、さっそく見てみてところ
上手にオペラを歌ってましたよ黄色いオタマトーンが!
審査員が「それ何?」と聞くと
その男性は「オタマトネといって日本に行った時に買ったお土産だ」とのこと
女性審査員が「私もほしい!」「私も演奏したい!」と興奮していました。
いや〜いいよねオタマトーン!そういえば私も持っていた。
KISSのジーン・シモンズのオタマトーンを!

第二章:ジーン・シモンズはロック界最強のビジネスマン
久しぶりに戸棚から引っ張り出しました。
しかし、オタマトーンでオペラが弾けるとは思わなかったですよ。
私が演奏してみたのはせいぜい「かえるのうた」ぐらいだったので。
で、KISSになりきって「ラビン・ユー・ベイベー」のサビを適当に弾いてみたら
けっこういい感じに弾けた!

(KISSのTシャツがなかったのでメタリカを着用、ついでにジーンに舌をつけてみた)

本当はジーン・シモンズじゃなくて、
どちらかというとポール・スタンレー(目に星が描いてある人)のほうがよかったんです。
でも店頭で見つけた時、彼(ジーン)しかいなくて。
昨年、ジーン・シモンズの最後の日本ツアーに密着したTV番組を見ました。
もう70歳だそうで、どうやら2020年でKISSを引退するとのこと。
番組を見ていて、そりゃそうだろうと思いました。
ライブのたびに、べっとり化粧をし、約20kgの衣装、15cm位の厚底ブーツを装着
高いところに登り、走り回り、血糊を吐きながら歌い、灯油を口に含んで火を吹き…
それで世界ツアーをまわるなど、あと30歳さかのぼってもきついでしょう。
で、彼の家が映り、ある部屋が紹介されました。
そこにはKISSのグッズが山のように保管してありました。
KISSとキティちゃんがコラボしたトイレットペーパー(?)
KISSの棺桶、KISSのスクーター…
見つけられなかったけれど、きっとオタマトーンも保管してあるに違いない。
なんでも、バンド名、ロゴ、メイクデザイン等登録商標をとり、
管理しているのが、ジーン・シモンズだそうで
その数、グッズ3000点以上、総売り上げ1000億円以上とのこと!
他にもレストラン経営やオーガニック食品のプロデュースなど多岐にわたるビジネスを展開。
KISSの活動をやめても、ぜんぜんOK!な感じでした。

第三章:ついでに映画デトロイト・ロック・シティを思い出した。
しかし、私、それほどKISSが好きか?と問われると「まあまあ」程度なんです。
私が洋楽を聴き始めた10代のころ(1980年代後半)、KISSは今でいう「オワコン」感がありました。
あの白塗りメイクをとり「素顔で勝負!」って感じでしたが、低迷しているなあ〜とひしひし感じていました。もちろん彼らの音楽も自分から聴いたことなかったです。
それにしても数年経って白塗りに戻してからの巻き返しは見事でしたね。
どうやらボン・ジョビを育てた名プロデューサーに「白塗りに戻れ!」と言われたらしい。
やっぱり「KISS」というコンテンツを大事にしろってことなんでしょうね。

で、私は、20代になりとある映画に出会ってから、KISSを聴くようになりました。
その映画の名は「デトロイト・ロック・シティ」(1999年・米)

主演は、若干くずれかけていたものの、かろうじて美しさが残っていたエドワード・ファーロングくん。
舞台は1978年のアメリカ・オハイオ州クリーブランド。
KISSの熱狂的ファンでコピーバンド「ミステリー」を組む4人組の高校生。
明日のデトロイトでのKISSのコンサートが待ち遠しい。
4人のチケットはジャムというドラム担当の少年に託される
「絶対無くすなよ。明日ちゃんと持ってこいよ。」
ジャムの母親は敬虔なクリスチャンでKISSを「悪魔の使者」として忌み嫌っている。
もちろん、KISSのコンサートは母親に内緒で行くつもりだ。
次の日、4人が学校に行くと校内放送で母親がジャムを呼び出した。
「なんなのこれは!」手には4枚のKISSのコンサートチケット。
「あなたのジャケットを洗濯しようと思ったら内ポケットから見つけたわ」
母親はゆっくりとタバコに火をつけ、その火をチケットに移す。
あっというまに燃えるチケット。
絶望に崩れ落ちる4人。
あんなに待ち望んでいたのに!この日を!コンサートを!
さあ、ここからどうしてもKISSのコンサートを諦めきれない4人のプチ冒険が始まります。

結構くだらないし低俗な部分も多いですが、この映画にめちゃくちゃハマりまして、
すぐKISSのCDも買いました。
なんとこの映画の製作指揮をとっているのが、ジーン・シモンズなんですね。
自分の奥さん(元プレイメイト)に、エドワード・ファーロングくんをカワイイカワイイするマダムの役をやらせたりしてます。
なんか、ジーン・シモンズにちょいちょい踊らされているなあ私。
やっぱりロック界最強のビジネスマンは違うなあ。

と、とりとめもないことを思った冬の1日でありました。
ここまで読んでくださった方、お付き合いいただき誠にありがとうございます。