自分大好き 野口英世

2019-06-08

こんにちは。
先月の話になりますが、ゴールデンウィークに家族で東北を旅した際、福島の磐梯山・猪苗代湖付近を通りました。


美しい磐梯山!「何で身上つぶした?」の小原庄助さん唄の印象だけ頭にあって、どんな山かと想像もしたことがなかったのですが、初めて見たときにはその神々しさに心打たれ、しばし見とれました。

観光化された一角に「野口英世記念館」があったので、入ってみようかということになりました。
ゴールデンウィークのためかけっこうな賑わいで、家族連れや友人同士、カップルなど様々な人たちが記念館に押し寄せていましたよ。

息子は冬休みの課題で伝記を読んでいたのでなじみがあったようですが、私の知っている野口英世といえば
・幼い頃に手をやけどした・お母さんが苦労して育てた・海外でいろいろな病気の研究をした・黄熱病の研究中に亡くなった…・お札の顔になるほどの数々の偉業をなしとげた偉人…程度のぼんやりとしたもの。


入るとすぐに、生家があらわれます。本物です。おおやけどを負ったいろりや、医者を目指して家を出る際に「志を得ざれば再びこの地を踏まず」と彫った柱も残っています。

と、ここらへんまでは「ああ、この貧しい暮らしから世界で活躍するまでになるとはやはりすごい人なのだ…」などと思いながら見学していたのですが、順路をおっていくにつれ、「え?こういう人だったの??」と予想の斜め上を行く野口英世の人物像が見えてきたのです。

驚いたことベスト3!

1.身長が153cmだった!
私は150cmに足りない身長で昔から「小さい」「背が低い」を言われてきてコンプレックス気味でした。女性の私でさえそうなのに、男性で、ましてや体の大きい欧米人の中で仕事をするのに大変だったろうなあと想像します。

2.お金の失敗が多い!
勉強のため、渡航のため、故郷の仲間や恩師が工面してくれた大金を、宴会をして一晩でぱーっと使ってしまう。渡米費を出してもらう条件でお金持ちの娘と婚約するも、渡米後は日本に帰らず婚約破棄。ちょっとした詐欺では…

3.いろいろな人が助けてくれる!
故郷の小林先生、東京の血脇先生などなど、才能はあるけれどお金のない英世が出世するために尽力してくれます。特に血脇先生は、英世が身の程もわきまえずに大金を一気に使ってしまっても、その都度、借金してまでも再度工面してくれる。婚約破棄の後始末をしたのも血脇先生だとか。とにかく、この血脇先生がほんとにすごいんですよ。ただ、そうやって助けたくなる魅力が野口英世にあったんでしょうね。


この写真が置いてあったブースのタイトルが「自分大好き」でした。

なんでも自撮りの写真が当時としては結構残っているようで、写真を撮られるのが好きだったもよう。
ポーズも決まっています。オーダーで作ったスーツやブーツ、別荘で妻を描いた油絵なども残っていて、お洒落で多趣味な一面もあったようです。


いろいろな質問に答える野口英世ロボット。動きが止まる寸前に、眼球が横にちらっと動くのがなんとも怖かった…。

あんまりにも、彼の人生が興味深かったので伝記まんがを買ってきました。

その中にあった、初恋?の人ヨネさんの言葉

うん、私もそう思いましたよ。
なんか、考え方や生き方が規格外。小さいけど、大きい。図太い。世渡り上手。そんな印象を受けました。

あと何年か後には千円札の顔が北里柴三郎にかわってしまいますが
野口英世のことは忘れないでいたい。そう思わせてくれた野口英世記念館でした。